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内科だけでは不安…小児科・皮膚科も診られる医師になるための“開業前研修”

ポイント 内科

開業を考え始めると、楽しみや期待と同時に、さまざまな不安も出てくるものです。

「内科だけで本当に地域のニーズを満たせるのだろうか…」
「小児科や皮膚科まで診るなんて、自分には難しいのでは…」
「スタッフ採用やマネジメントの知識がないまま開業して大丈夫だろうか」

こうした気持ちは、これまで多くの先生から聞いてきた言葉でもあります。実際、私自身も開業前は同じような不安を抱えていました。

内科だけでは不安…小児科・皮膚科も診られる医師になるための“開業前研修”

院長としての自己紹介と実績

はじめまして。細田です。私は千葉県で「あまが台ファミリークリニック」を開業し、現在で7年目になります。

ありがたいことに、

  • 年間のべ26,000人以上が来院(実患者数25,000人以上)
  • 0歳〜高齢者まで幅広い層の患者さんが受診
  • 予約は1週間以上先まで埋まりやすい状況

という、地域に必要とされるクリニックへと成長しました。

私は総合診療・プライマリケアを専門にしており、

  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本糖尿病学会 正会員(年間6,000人以上の糖尿病患者を診療)

として、幅広い診療を日々行っています。

開業医に求められるのは「幅広い症状を診る力」

開業を考える先生の多くが、どこか心の中で「内科だけでは不十分なのでは」と感じています。実際、地域で求められているのは、専門医療ではなく“広く診る力”だという現実があります。

内科・小児科・皮膚科・生活習慣病・アレルギー・急性疾患。
こうした症状が“一つのクリニックで完結する”という安心感は、患者さんにとってとても大きな価値になります。

もちろん、最初からすべてを自信を持って診られる先生は多くありません。特に小児科や皮膚科に関しては、「急変が怖い」「見た目診断が難しい」と感じるのは自然なことです。

実際、大学病院や総合病院では主科以外を深く扱う機会が少ないため、慣れにくい領域でもあります。

ですが、多くの先生が想像されるほど「専門的なハードル」は高いものではありません。皮膚科に関して言えば、開業医が日常的に遭遇する疾患の大半は、上位20疾患に集中していると報告されています。つまり、まずはその部分をしっかり学べば、多くの場面で対応できるようになります。(※1)

小児科も同じで、いくつかの典型的な発熱疾患、呼吸器疾患、胃腸炎、湿疹などのパターンを押さえることで、初期対応は十分に可能になります。

実際の診療で感じる「総合診療の強み」

私のクリニックでも、幅広い診療を行うことで患者さんに大きく喜んでいただける場面が多くあります。

例えば、高血圧で通院されている患者さんが、夜も眠れないほど強いかゆみに悩んでいる場合。
内科は当院へ、皮膚科は別の医療機関へという対応だと、患者さんは体の負担も心理的負担も大きくなってしまいます。

ですが、

「今日は血圧も診察しますし、かゆみの原因になっている湿疹も一緒に診ますね」

と一つの診察で完結できると、患者さんの安心感は桁違いです。

また、お母さんの生活習慣病のフォローと、お子さんの風邪やとびひの診察を同時に行えること、家族全員の花粉症の薬をまとめて管理することなどは、地域のクリニックの大きな強みとなります。

こうした「一家のかかりつけ医」としての役割は、他院との圧倒的な差別化にもつながります。

小児科・皮膚科が不安でも大丈夫な理由

「とはいえ、やっぱり自分には小児科や皮膚科は難しいのでは」と感じられる先生もいると思います。

しかし、多くの先生が研修に来られて感じるのは、“難しかったのは知識ではなく、経験が足りなかっただけだ”という点です。

知識を詰め込むよりも、実際の患者さんの診察を見て「パターン」を体で覚え、診断と対応の流れを体験することの方が圧倒的に身になります。見たことがあるかどうか、経験したことがあるかどうかで、開業後の安心感はまったく変わります。

小児科や皮膚科が苦手だと感じていた先生ほど、研修後に「もっと早く知っておけばよかった」と言ってくださることが多いのも事実です。

糖尿病・生活習慣病外来は開業医の大きな武器になる

私は年間6,000人以上の糖尿病患者さんを診療していますが、生活習慣病外来は開業医にとって非常に重要な診療です。

患者さんの生活に寄り添い、管理栄養士や看護師とチームで改善を進めていくプロセスは、病院以上に開業医が力を発揮できる部分でもあります。

生活習慣病への対応は、地域の健康寿命の延伸にも直結します。(※2)

スタッフ採用・マネジメントを仕組みで学べる

開業後に最も多くの先生が悩むのは、実は医療よりです。

採用基準をどう決めるか、新人教育をどう行うか、チームをどう育てるか。これらは病院勤務時代にはあまり触れる機会のない部分です。

当院では、外部コンサルタントと協力しながら、月1回の勉強会、評価制度、年間目標の設定など、辞めにくく育ちやすい組織づくりを行っています。

「マネジメントに自信がない」と感じる先生ほど、早い段階で仕組みを学ぶことで開業後のトラブルを大幅に減らすことができます。

開業前研修で学べる内容

最低1年は研修期間として必要ですが、下記のようなことが学ぶことができます。

  • 総合診療(内科・小児科・皮膚科)の実践教育
  • 糖尿病・生活習慣病外来の立ち上げ方
  • 乳幼児健診・ワクチンの運用
  • 予約システム・オンライン診療の導入と動線設計
  • スタッフ採用・教育・評価制度の基礎
  • 開業前〜開業後3年のロードマップ
  • 赤字を出さないための経営数字の基礎

当院で研修して開業した先生は複数いらっしゃいますが、こういった内容が開業してから役に立ったと言ってくれています。

当院で開業前研修した先生の感想はこちら

最後に:開業は一人で頑張る必要はありません

開業は、医師としての新しい挑戦です。しかし、決して一人で乗り越えなければならないものではありません。

総合診療の幅広い視点、年間のべ26,000人以上が来院する仕組み、辞めにくい組織づくり——。

これらを現場で実際に見て学びながら、ご自身の開業プランを一緒に作り上げていくのが、この開業前研修の目的です。

もし今、

  • 開業に興味はあるが自信がない
  • 内科以外の診療にも対応できるようになりたい
  • スタッフマネジメントや経営を開業前から学びたい

と感じておられる先生は、ぜひ一度こちらをご覧ください。

▶ 開業前研修の詳細はこちら

参考文献

  1. 日本皮膚科学会:外来でよくみられる皮膚疾患に関する疫学データ(頻度上位疾患の傾向に関する報告)※1
  2. 厚生労働省:生活習慣病対策と地域包括ケアに関する報告書 ※2
この記事の監修者
細田 俊樹
  • 医療法人社団緑晴会 あまが台ファミリークリニック 理事長
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医
  • 日本糖尿病学会正会員、日本睡眠学会所属

年間15,000人以上の患者さんを診察している総合診療専門医。
総合診療という専門分野を生かし、内科、皮膚科、小児科、生活習慣病まで様々な病気や疾患に対応している。
YouTubeでよくある病気や患者さんの疑問に対して解説している

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